

さすが心理効果を利用したテクニックは効果絶大!

いや、それは違うと思うよ・・・

じゃあ、何が正しい方法なのさ!!

よし、じゃあ今日はカリギュラ効果について学んでいこう!
こんにちは!くまねこ(@kumablo_life)です。
人は哀しいことに制限を設けられると、あえてその制限を破りたくなる生き物です。あえて禁止事項や制限を設けることで相手の興味を刺激することもあります。今回はそんなカリギュラ効果についてマーケティングの観点からもお伝えしていきます。

カリギュラ効果はナッジとしても使えるからぜひ学んでみてね
● カリギュラ効果の基本的知識
● カリギュラ効果の実用例(恋愛編)
● カリギュラ効果の実用例(マーケティング編)
1.絶対押すなよ!カリギュラ効果とは?

カリギュラ効果とは、禁止されるほどやってみたくなる心理現象のことで、「絶対に押すなよ!」のあれです。ダメだと言われりゃ、やってみたくなるのが人間ってもんです。
カリギュラというとローマ皇帝のことを思い出した方もいるんじゃないでしょうか?
そうです、カリギュラはローマ皇帝のカリギュラです。なんで彼の名前がついたかというと、彼をモデルにした「カリギュラ」という映画に由来します。
この『カリギュラ』、内容があまりにも過激すぎたためアメリカの一部地域で公開が禁止されました。しかし、禁止されたことでさらに話題になったことで、この「絶対に押すなよ!」現象のことをカリギュラ効果と呼ぶようになりました。
カリギュラ効果と心理的リアクタンス
心理的リアクタンスとは、人が自由を制限されたときにそれに抗おうとする心理的現象のことです。
例えば、学校で校則を破る行為も心理的リアクタンスの1種と言えます。学校の窓ガラスを叩き割って「俺は自由だ!」と叫んだり、盗んだバイクで走り出すのもそのような心理的リアクタンスが働くからなんですね。
つまりカリギュラ効果もこの心理的リアクタンスの1種というわけです。
2.カリギュラ効果を使ってみよう(恋愛編)
それではカリギュラ効果について具体的な応用例を見ていきましょう。まずは恋愛編です。
相手に気のないふりをする
これはもう王道ですね。押してダメなら引いてみろってやつです。
人間は追われれば逃げますが、逃げるものは追いたくなる厄介な生き物です。その特性を存分に利用してやりましょう。なので、気になる異性がいたら、まずは気を引いてみて、うまくいかない場合には気のないふりをしてみましょう。
そうすると気のない素振りをしていた意中の相手も、あなたのことを気にせずにはいられないでしょう。
秘密を共有する
いいですね、お互いに秘密があると燃え上がりますよね。
例えば、「付き合っているのは他の人には内緒ね」なんて耳元で言われたら、くまねこだったら悶絶します。経験あります、はい。というわけでくまねこも見事に手玉に取られたこの方法、効果は絶大です。
もう他人に付き合っていることが言いたくて言いたくて堪りませんでした。結果、彼女のことを大好きになってしまうというなかなかの効果を発揮します。決してくまねこがチョロかったというわけではありません。
このように関係性の中に制限を持たせることで、より興味を惹きつけることができます。
ここで重要なのは相手を信頼しているということがしっかりと伝わることです。
距離をとる
関係がマンネリ化してきたなぁ、なんて感じた時にはこの方法も効果的な手法の1つです。
これも関係性の中に制限を持たせて興味を惹きつける方法の1つです。
遠距離恋愛のカップルたちが、往々にして絆が強いのも実はこのカリギュラ効果によるものです。でも、いきなり遠くに引っ越して、「私たち距離を置きましょう」なんて言ってしまった日には完全な拒絶にしか聞こえませんので、ここも注意が必要ですね。
例えば、「ちょっと仕事が忙しいから連絡返すのが遅くなる」とか「最近、勉強してるから会える時間が少し減る」とかそんな感じにしておきましょう。
相手に気のないふりをするのというのは元来からある方法ですが、限度が過ぎると本当に嫌われているもんだと相手が勘違いしてなんの発展もなく恋に終焉を告げることになります。やりすぎはダメです。
また、相手もカリギュラ効果を使っている場合、お互いに気のないふりをして徐々に距離が離れ、これもまた恋に終焉を告げることになります。ここはある程度のところで見極めましょう。
3.カリギュラ効果を使ってみよう(マーケティング編)
というわけで、相手を惹きつけるためのカリギュラ効果、これをマーケティングにも応用してみましょう。
やってほしいことを制限せよ!
これはカリギュラ効果を使った基本中の基本ですね。「絶対押すなよ!」というやつです。
マーケティングで利用する場合、例えば下記のような広告のキャッチコピーは見たことはないですか?
赤字覚悟の大セール!!
おトクすぎるので他の人には絶対に言わないでください!!
「絶対に言わないでください」という部分が禁止項目ですね。このようにやってほしいことをあえて制限することで、逆に情報を拡散させることがこの広告の狙いです。
あんまりわざとらしくやると逆効果なので注意が必要です。
すべて見せるな、あえて隠せ!
秘すれば花、とは風姿花伝で世阿弥が言った能における奥義ですね。
人はあえて一部を隠されるとムラムラしてより気になってくるものです。世の中で気になって仕方ないものの代表例を挙げてみましょう。
①袋とじ
②モザイクの向こう
③放送禁止ワードのピー
これらにまんまとひっかかったことはないですか。大したことはないとわかってても袋とじなんて開けたくなりますよね。
よくテレビ番組でCMに入る前にモザイクをかける方法も、CMでチャンネルを離れて欲しくないという意図で使われます。
放送禁止ワードのピーも気になって仕方ありません。
ターゲット以外は切り捨てろ!
この方法もよく広告で使われる方法です。
例えばこんなキャッチコピーです。
本気でやせたい以外は見ないでください!!
「本気でやせたい方以外は見ないでください」なんていう広告のコピーを見たことありませんか?
これもまさにカリギュラ効果を使用しています。あえてターゲット以外を切り捨てるような文言を書くことで、より興味をひいてやろうと思うわけです。
冒頭に挙げた例であれば、「そんなにやせられる方法なのか!?」となっちゃいますもんね。少なくともくまねこはかんたんに引っかかります。
この手法は多くの企業も取り入れているので、ぜひ使ってみてください。
4.カリギュラ効果はダークパターンに注意!
ダークパターンとは消費者を不利な方向に誘導するためのデザインや表記の仕方のことです。
例えば、カリギュラ効果は人間の心理現象をうまく利用して、購買意欲や参加意欲を高める手法ですが、利用することで消費者を不利な決定に誘導してしまうこともできてしまいます。

例えば、上記の購入ボタンの例でみると、「キャンセル」ボタンが単に商品の購入に対するキャンセルではなく、キャンセルすることで自分が不利になるような印象を与えてしまいます。
確かに対象を限定する方法は「カリギュラ効果」を狙ったものの1つですが、表記の方向性がネガティブな方向に向いていますね。
このような表記の仕方は、悪質な誘導方法の1つなので、使用しないように注意しましょう。
まとめ
カリギュラ効果はマーケティングに取り入れやすい心理効果です。うまく活用することで顧客の購買意欲や興味を刺激することができます。ただし、もちろんやりすぎは逆効果になってしまうのでその点は注意が必要です。
それでは今回のまとめですが、カリギュラ効果をもう一度振り返ってみましょう。
①人は禁止されるほどやりたくなってしまう
②やってほしいことをあえて禁止する
③すべてを見せないで一部を隠す
ぜひ、カリギュラ効果を使って、より効果的なマーケティングを実践してみてください。
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